労災保険と健康保険の違い
労災保険とは、会社員が業務上の事由または通勤で負傷・疾病・障害・死亡等を負ったときに保険給付を行います。
仕事中の傷病等については、労働基準法に災害補償が定められており、事業主が補償しなければならないのですが、労災保険に加入することにより事業主の負担を和らげているのです。
更に、事業主の責任がない通勤中の傷病等についても、労働者の援護という趣旨から保険給付を行っています。
一方、健康保険とは、会社員とその被扶養者の私生活での傷病等に対して保険給付を行います。
簡単に説明すると
・労災保険 仕事中・通勤中の傷病等が対象
・健康保険 私的な時間の傷病等が対象
となります。
なお、国民皆保険制度となっており、健康保険の部分はそれぞれの職業や立場により、次のとおりの医療保険制度に加入しています。
保険給付の内容は大体同じとなっておりますが、多少あるないの違いがあったり、金額が違っていることがあります。
職業 | 医療保険制度 |
---|---|
会社員(サラリーマン・OL)とその家族 | 健康保険 |
自営業者・無職者等とその家族 ※短期滞在者を除き外国人も被保険者となる | 国民健康保険 |
公務員とその家族 | 共済組合 |
私立学校の職員とその家族 | 私立学校教職員共済組合 |
船舶所有者に使用される者 | 船員保険 |
健康保険給付・国民健康保険給付
- 健康保険給付の種類一覧
- 国民健康保険給付の種類一覧
- 療養の給付
- 入院時食事療養費
- 入院時生活療養費
- 保険外併用療養費
- 療養費
- 訪問看護療養費
- 移送費
- 傷病手当金
- 高額療養費
- 高額介護合算療養費
- 出産育児一時金
- 出産手当金
- 埋葬料・埋葬費
健康保険給付・国民健康保険給付の仕組み
- 健康保険・国民健康保険の目的 (共通)
- 健康保険・国民健康保険の保険者とは? (共通)
- 健康保険・国民健康保険の各種届出 (共通)
- 健康保険の適用事業所 (健保)
- 健康保険の被扶養者の条件 (健保)
- 国民健康保険料の滞納 (国保)
- 国民健康保険の滞納者が死亡した場合 (国保)
関連記事
被保険者(任意継続被保険者・特例退職被保険者を除く)が、業務外・通勤途上外の疾病または負傷による療養のために労働不能となり、報酬を得られな...
現在の日本は国民皆保険で、すべての人が何らかの医療保険に加入して保険料を納付し、その代わりとして病気やケガを負った時に保険給付を受けられる...
国民健康保険における被保険者とは、個人事業主等雇われずに働く者とその家族のことを意味し、被扶養者は存在しません。 したがって、健康保...
同じ社会保険である厚生年金保険と一緒に行います。 提出書類によって期限が異なるので注意してください。 書類提出期限届出先被保険...
65歳以上の被保険者・被扶養者が、保険医療機関等である病院または診療所に入院して、療養の給付と併せて生活療養(食事・居住)を受けた時に支給...