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労働基準監督署への相談と労災保険給付の手続き


「労働基準監督署」と「公共職業安定所(ハローワーク)」という公的機関を知っていますか?

前者は知らないけど、後者は知っているという人が多いでしょう。

簡単に説明すると、労働基準監督署は労災保険の事務を行う機関で、仕事中や通勤中に負った傷病等の保険給付の手続きをし、また、職場の違法行為について相談できます。

一方、ハローワークは雇用保険の事務を行う機関で、基本手当や再就職手当などを支給しているほか、仕事の紹介もしています。

もちろん、その他の業務も行っているのですが、主な仕事内容は上記のとおりです。

「なぜ、労働基準監督署を知らない人が多いのか?」ですが、
(1)会社員が自ら労災保険給付をする
(2)会社が労働基準法に違反している場合に相談する
このどちらかでないと利用しないからです。

(1)については、労災保険を利用しなければならないのに、健康保険を使ってしまっている場合もあります。必ず、仕事中・通勤中の傷病等については労災保険をご利用ください。

実際、労働基準監督署は数が少ないので家の近所にない人がほとんどですが、労災保険給付の請求書を提出するときは直接持って行った方が良いでしょう。

不備や間違いがあると直接呼び出されて修正させられることがあります。

(2)については、相談はできますが、民事不介入の原則がとられているので、積極的に対処してくれないということも理解しておいてください。

それでも、労働法のプロである労働基準監督官がアドバイスしてくれるので相談する価値はあります。

ちなみに、労働基準監督署に申告したことを理由に使用者が労働者に対して不利益な取り扱いをすることは労働基準法で禁止されており、6ヶ月以内の懲役または30万円以下の罰金という重い罰則が科せられるのでご安心ください。


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